以下は、Vocoflex の出力音声の品質を向上させるためのポイントです。
Vocoflex の入力音声とターゲットボイスには、未加工のソロボーカルを使用してください。
- 伴奏やコーラス・ダブリングなどの混ざっていない、ソロの(一人の)音声であること
- リバーブ、ディレイ、ディストーションなどのエフェクトがかかっていない音声であること
歌声と話し声では声色が異なるため、入力音声が歌声の場合は、ターゲットボイスも歌声を使用するとよいでしょう。
- ターゲットボイスとしてインポートする音声は、10秒以上あれば充分使用できます。それ以上の長さを用意しても音質が大幅に向上することはありません。
- 長いサンプルに加工された声やコーラス、楽器の音などが混ざっていると、音質が低下する可能性があります。品質の良い部分を切り取って使用してください。
プラグイン版で使用する場合、イコライザー、リバーブ、ディレイ、ディストーションなどのエフェクトは原則 Vocoflex の後にインサートします。ただし、入力音声のダイナミックレンジが広い場合は、Vocoflex の前にコンプレッサーを追加して音量を安定させると効果的な場合があります。
- 入力音声の音域とターゲットボイスの音域を一致させることで、よりよい音質で変換することができます。
- Vocoflex のピッチシフト機能では、入力音声の音程とターゲットボイスの音域を目視で確認しながら調整できます。
カーソル位置の微妙な差によって、出力音声に影響が出ることがあります。
- カーソルをカーブに近づけすぎない:インポートされたターゲットボイスは、数秒ごとに区切られ点として表示されます。カーソルがこの点に近すぎると、偏った一部の声色のみがモーフィングされてしまいます。少し離して、複数の点からカーソルに線が繋がるようにしましょう。
- カーソルの位置を適切に調整すれば、表現を多様化することができます。一方、不用意にカーソルを配置すると入力音声とターゲットボイスの音域が不一致になり、若干の品質低下を招く可能性があります。